イベント

2022年8月

2050年の
アートとテクノロジー。

わたしたちの未来は、
はてななのか? びっくりなのか!

めまぐるしく変わる世界で、2050年のわたしたちは、なにを見てどこへ向かっているのでしょうか。いま注目を集めるアートとテクノロジーの相互作用には、これからの未来を考えるヒントが見え隠れしています。30年先を考える第1回目は、多様なジャンルを越境して活動する芸術ユニット「明和電機」代表の土佐信道さんをスピーカーにお呼びしました。

出演

アーティスト:土佐信道(明和電機)
プログラムディレクター:タグチヒトシ

主催

宜野座村文化のまちづくり事業実行委員会

ゲストアーティスト

土佐信道
(明和電機社長)

土佐信道プロデュースによる芸術ユニット。様々なナンセンスマシーンを開発して、ライブパフォーマンスや展覧会など国内外で広く 活動している。音符の形をした電子楽器「オタマトーン」など商品開発も多数。2022年7月には明和電機がこれまで製作したキテレツな楽器を集めた「MAYWADENKI MUSIC MACHINE」を秋葉原にオープン。2023年はデビュー30周年を迎える。
www.maywadenki.com

2022年8月28日(日)

13:00 観る
明和電機ライブパフォーマンス

15:00 聞く
土佐信道さんトークショー

15:45 話す
明和電機のスパーク一発ラジオ Vol.1


会場

宜野座文化センターがらまんホール

〒904-1302 宜野座村字宜野座314-1


REPORT

文:熊山准

笑いと驚きの中に、仕かけられたテクノロジーと学び

「十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない」とは、SFの大家アーサー・C・クラークが定義した3つの法則のうちのひとつですが、明和電機・土佐信道社長の活動に置き換えると「十分に発達したデジタルクリエイティブは、エンタメと見分けがつかない」と言えるかもしれません。1993年のデビューからおよそ30年にわたり、ともすれば観念的になりがちなアートやテクノロジーを、老若男女が楽しめる娯楽へと昇華させてきたのですから。

笑いと驚きの中に、練り込まれたテクノロジーと学び。

沖縄県の小さな村から30年後の2050年のアートとテクノロジーを考える「がらまんデジタルクリエイティブミーティング」。その記念すべき第1回のゲストとして、アートとエンターテインメントの世界を30年間サバイブしてきた土佐社長ほどふさわしい存在はなかったと言えましょう。

イベントは「観る」「聞く」「話す」の3部構成。第1部「観る」では、明和電機の製品デモンストレーションと称する音楽ライブを披露。ステージにずらりと並んだ「フジベース」「音源」「ピアメカ」らをバックに、指パッチンで木魚を鳴らす「パチモク」を担いだ社長が登壇。大ヒットした「オタマトーン」「スシビート」などさまざまな楽器を解説・披露しながら『マイウェイ』『地球のプレゼント』『明和電機 社歌』といった定番ナンバーで大いに会場を湧かせました。

続く第2部「聞く」では、明和電機・土佐社長の奇想の原点を探るべく、生い立ちからデビュー30年間までの歩みをテーマにした講演をおこないました。ちなみにこの30年間で大きく変わったのは、インターネットの普及と、簡単になったモノづくりだそう。それによりアイデアや製品が模倣されやすくなったのだとか。大ヒットした「魚コード」や「オタマトーン」がパクられた経験もある同社長。それらを逆手にとって盛り上げてしまう逆転の発想もまた会場に驚きをもたらしました。

イベントを締めくくる第3部「話す」は、「明和電機のスパーク一発ラジオ」と題して公開収録風のラジオ番組を展開。30年後の未来人と話ができるという体の未来デンワで、リスナーや会場のオーディエンスらと30年後の生活を考えます。

そのお題は「教えて!未来のイチオシ商品」「突撃!未来の晩ごはん」「未来のお悩み相談室」といったもの。採用者には宜野座産マンゴーが当たるとあって、全国各地からの応募や出演をいただきました(その抱腹絶倒の模様はYouTubeアーカイブで聴取可能)。

こうして4時間にもおよぶ長丁場にもかかわらず宜野座村内外からお越しいただいたオーディエンスは、がらまんデジタルクリエイティブミーティングを存分にお楽しみいただけたようで、閉会後のホワイエもいつまでも賑わっていたのでした。それもこれも、デジタルクリエイティブの魅力はもちろんですが、何より土佐信道社長じしんの人間力のなせるわざ。いつの時代も相変わらず人間力は欠かせないかもしれません。


MEDIA

沖縄タイムス 2022年8月17日


ARCHIVES

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